赤いひも

仙台銘菓「萩の月」や「白松がモナカ」の箱についているこの紐。
学生時代、大学の生協でアルバイトをしていたときに、自分用に作ったメモ用紙は
左上に穴を開けて、この紐で綴じるのが好きだった。
毎年やってくる数ヶ月のシーズンの間、メモ用紙はたくさんめくられ、何枚も千切られる。
そうやって酷使される紐はだんだんぼろぼろになっていくのだけれど、
切れたり結び目が解けたりしたことは、一度もなかった。
その強度と、用紙のめくりやすさ、そして千切りやすさが好きだったのである。


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